現パロ小6 アクア視点 名前は漢字にしてる
現パロ小6 アクア視点 名前は漢字にしてる
ぴんぽーん。
めったに鳴らないチャイムの音に、河音は顔を上げた。
この家に訪ねてくる人なんて、全く思い当たらない。集金とかだったらめんどくさいな、と思って、河音はまたルサ・イルの画集に目を戻した。
「……」
ぴんぽーん。
「……」
ぴんぽーん。ぴんぽーん。
「……」
ぴんぽんぴんぽんぴんぽーん。
「っ、うるさい!」
いじめっ子たちに似たしつこさにいら立って、河音は本を持ったまま玄関のドアを開けた。
「何だよさっきから! 母さんならまだ寝てる!」
と、怒鳴ってしまって後悔する。
ドアの前に立っていたのは、さっぱりした顔と髪型の、同い年くらいの女の子だった。
恥ずかしいやら申し訳ないやら、でも怒りも収まらないやらで怯んだ河音に、少女は一瞬きょとんとして、すぐに微笑む。
「ごめんね。そーだよね、日曜はあたしもゆっくり寝たい派」
そんなに可愛い顔ではないけれど(というか河音にはとても強そうに思えた)、口調は案外やわらかく河音はいら立ちの矛先を失う。
「別に、いいけど。それより、誰? 何の用?」
ついぶっきらぼうになった物言いも気にせず、少女は腕に抱えた菓子箱を差し出した。
「となりに越してきた天花苑美です。これ、どうぞ」
河音は本を靴箱に乗せて箱を受け取る。苑美がその本を見て声を上げた。
ここで終わってます。
これからいじめのこと知らない苑美と仲良くなって中学では一応いじめられなくなる、みたいな。
でも高校上がる頃にマーレが刑期終えて帰ってきて、親が犯罪者とばれたくなくてもだもだするとか。
苑美は隠し事されてるの感じ取ってぎくしゃくとか。
マーレが女の子にちょっかい出してる現場に苑美と河音が遭遇して全部バレるとか。